【育成方針】11/4(日)U-8キッズリーグを終えて|西灘FC
昨日(11/4福池小学校)のU-8キッズリーグにおきましても、たくさんの保護者の方々の応援、有り難うございました。
初戦のvsコスモCでは、点の取り合いの末、最後は勝ちきれた事に成長を感じました。得点をとった選手は勿論、全員で勝ち取った勝利だと思います。
2戦目のvs高羽FCについては、強豪とは知っていましたが、やっぱり強かったですね。
非常にいいチームだと思いました。
パスを駆使してボールを動かし(相手を振り回し)、組織的に得点を取りにいく形が出来ていました。
西灘スクールでは、まだ教えていない事で、3~4年生で学ぶ予定の内容です。
少し長くなりますが、せっかくなので西灘スクールにおける指導方針について記載させて頂きます。
今、西灘スクールでは(U-7U-8共)試合のたびに選手達に言っている事があります。
それは『5秒ルール』です。
『ボールを相手に奪われたら、5秒以内に奪い返す。又、奪われたら5秒以内に奪い返す。』
といった極めてシンプルなルールです。サッカー歴が3年の選手でも1週間の選手でも、誰でも気力があればチャレンジ出来ます。
ですが、まだ組織的なサッカーを知らない年代では、体力も消耗する為、実は非常に難しい「ルール」を指示しています。
選手は5秒以内にプレーが出来る範囲に居ないといけなくなる為、常に動かなくてはなりません。
又、よく言われる「だんごサッカー(選手がボールのある1ヵ所に集まっている状態)」にもなりがちです。
西灘スクールでは「今はそれで良し」としています。
その「だんご」から抜け出すボールキープ(ドリブル)力を養う年代だと考えているからです。
(先日の「宿題動画」もそういった意図で内容をセレクトしました)
その為、「パス」はまだ意図的に教えていません。
勿論、組織的なフォーメーションやシステムもまだ教えていません。
何人かの選手からは「パスをしたら勝てると思うねん。」と私に言ってきてくれました。
選手自身が勝つ為にはどうしたらいいかを真剣に考えてくれていて、素晴らしい事だと思います。
ただ我々の指導方針として、今の年代では『1人vs1人』の対人に強い選手を育てる(=個人スキルを上げる)事に重点を置いています。
まだ「パス」を教えていないのと同様に、ボールを闇雲に(意図も無く)、前に蹴り出す事をさせていないのもその為です。
相手が向かってきたから、すぐに前に蹴り出してしまったり、味方へのパスを選択してしまう事は、この年代では『せっかくの上手になる為の機会の損失』と考えています。
ジュニア(小学生)世代には、各年代毎に学ぶ事はたくさんありますが、チームによって、教える順序が違っていたり、指導方針も異なります。
我々は長くても6年生までしか、指導に携わる事は出来ませんが、選手達が中学生以降もサッカーを続けてくれる事を前提に、今、この年代で最も学ぶべき事を我々なりに熟慮して指導をしています。
昨日の試合後に高羽FCの選手達と握手をしました。
試合では負けてしまいましたが、西灘の選手の方がたくさん汗をかいていましたよ。
当然だと思います。
5秒以内にボールを奪い返す為、全員がたくさん走ったからです。
(*最後は少しバテてましたけどね)
『5秒ルール』と言うだけで、恐らく24分間の試合での走行距離やスプリントの数は1.5倍くらいになると思います。
しかし現状では、高羽FCの選手と比較して、まだまだ「1人vs1人」の個人スキルでも負けていたと感じました。
1点も取れなかった事が、現時点での我々の実力です。非常に悔しいですが、いい目標が出来ました。
試合では負けてしまいましたが、家では子供達をどうか誉めてあげて下さい。
西灘のルールに沿って子供達はよくやってくれていました。
子供達のサッカー人生はまだ始まったばかりです。
それぞれの選手がそれぞれのレベルを確実に少しずつ上げていく事で、チームは強くなります。
引き続き西灘スクールを宜しくお願いします。
*ちなみに『5秒ルール』というのは、名将グアルディオラ監督が、かつてFCバルセロナ(ヴィッセル神戸のイニエスタ選手も居た)の世界トップレベルの選手へも指導している事で有名なルールです。
木村